退職金の役割
退職金制度というものは、諸外国ではほとんどその例を見ず、日本独特のものです。では、退職金制度はどのような理由で多くの会社が採用しているのでしょうか?
日本ではずっと、終身雇用制度が維持されてきました。そして長期間会社のためにがんばってくれた“感謝”としての意味合いが退職金にはあるという考え方があります。
また、その他にも退職金は、退職後の老後の保障をするという意味合いも有するという考え方もあります。つまり、今まで心身ともに会社に身を投じた人の面倒を見るという感じです。
ただ、これらの考え方は、「終身雇用」制度が存在するからこそ、意義があるものであります。しかし、現代の日本では終身雇用制度は崩れ去ろうとしています。ですから、おのずと退職金制度自体も変容はしてくると思われます。
退職金は廃止されるのか?
終身雇用の崩壊により退職金制度の変容するのではと考えられています。現代はグローバルな社会です。日本以外の国では、退職金という制度はほとんど存在しないのです。
だとすれば、日本でも国際競争力を維持するために、退職金制度を失くそうという流れになっても決しておかしくはありません。現代は、成果主義による給与体系が国際的に主流なのです。
ですから、働く労働者からすれば、自分達の権利を守られるように経営者としっかりと戦わなければならない日がくるかもしれないのです。
また、経営者からしてみれば、できるだけ時代に合った給与体系にしなければ、厳しい競争社会で勝ち抜くことができない時代になってきています。ですから、退職金に関しても労働者と納得の上で話し合うことが必要なのかもしれません。
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